回文春秋

回文と鑑賞

2017-11-12から1日間の記事一覧

黒船や 小さな才知 屋根付録

(くろふねやちいさなさいちやねふろく) 【解説】黒船がやってきた。西洋人の目からは、日本の建物は東洋人の小さな才知を結集して作ったように見えることだろう。おそらく、屋根は雑誌の付録のようにしか見えまい……。無季の句。 黒船 (中公文庫) 作者: 吉…

赤かぶら持って凍てつもラブ嬶

(あかかぶらもつていてつもらぶかかあ) 【解説】凍てつくほどの厳しい寒さの中、赤かぶらの漬物の準備をしている夫婦。一心に働いている嬶(かかあ=妻)の様子に、熱いラブを感じている夫である。「赤かぶら」は赤い蕪で、冬の季語。 飛騨山味屋 赤かぶら…

師走から厄除けよくやらかすワシ

(しわすからやくよけよくやらかすわし) 【解説】よく失敗をやらかすワシは、師走の初めからもう厄除けのお参りに通うつもりじゃよ。師走は冬の季語。 厄除け詩集 (講談社文芸文庫) 作者: 井伏鱒二 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1994/04/05 メディア: …

「回文に関するメモ」を公開しています

これまでにブログやその他に書いた、回文に関する文章を「回文に関するメモ」にまとめて整理しました。 古いものは2014年頃、新しいものはつい二ヶ月前に書いた文章です。今後も少しずつ文章を足していく予定です。 前書き回文のようで回文じゃないシト様の…

妻お留守 灯篭売ろうとするお松

(つまおるすとうろううろうとするおまつ) 【解説】本日はこの家の若妻がお留守である。使用人のお松は、ひと目を忍んで灯篭を売却せんと試みる。いったい何を企んでいるのであろうか……?灯篭は秋の季語、とはいうものの回文俳句というより時代物ドラマの次…