回文春秋 / 季語と季節は何でしょう?

2015年の前半は回文、後半は俳句のブログだった跡地

回文讀物:量子力学と回文作り

 

 

「Wired」はユニークで予想もつかないような記事が多く、この内容で五百円は安いと思わせる雑誌である。

 

WIRED VOL.14 (GQ JAPAN.2015年1月号増刊)

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いま発売中の号には、

 

量子力学を応用した、未来のマーケティングシステム「Scanamind」 « WIRED.jp

「答えを入れたから、答えがわかる」というのは、因果が見事に崩壊していると思いませんか?

2015/01/02 19:12

 

という記事があって、聞いたことも考えたこともないような概念が幾つも紹介されている。

例えば、

 

 

この脳内プロセスのうち、意識的に行っている割合はわずか5%で、95%が無意識だとされています。つまり、量的に見ても質的に見ても無意識が重要なわけですが、従来の手法では、意識調査はできるけれど、無意識は調べようがありませんでした。問いかけをした瞬間、無意識は顕在化してしまいますからね。そんな、無意識の世界の構造を可視化するために開発したのが「Scanamind」で、そのベースに用いているのが量子数理なんです。

 

 

Scanamindを簡単に説明すると、ある手法によって無意識の断片を多数収集し、それを波動方程式という量子力学の数理を使って検算し、結果を求めるシステムです。

 

 

 

ボールは、野球から見ると部品なのに、ボールから見ると野球が部品になっているのです。クルマを分解するとエンジンが出てきますが、エンジンを分解しても、決してクルマは出てきません。これこそが、「もの」と「こと」の違いです。「こと」=概念は、部品ではなく状態として捉えるべきで、さらにはこの部品と状態の違いが、実は物質の世界と量子の世界の違いと符合しているのです。この2つの世界の境界線は、実は原子の内側と外側のさかいめに存在します。

 

 

 

さて、実際に量子数理をマーケティングに活用するにあたってまず重要なのは、「仮説をもたない」ことです。仮説は必ず局所的ですから、ある課題に対して仮説を立てると、課題を限定してしまうことになるからです。わたしたちがScanamindを通じて行う「概念構造の可視化」とは、全部をいっぺんに見てしまおうということであり、課題を仮説に追い込むのではなく、広げる作業をしているというわけです。

 


この記事のQ&Aの終わりの方には、回文の作成に通じるような部分がある。

 

 

要するに、答えを演繹的に導き出すのではなく、「答えを入れたから、答えがわかる」という、実に不思議なプロセスを経て浮かびあがってきた結論なんです。

 

これは言い換えると、「コンセプト文の本質(=固有状態)がわからないのであれば、コンセプト文を読むのではなく、コンセプト文に対していろいろ外から作用させ、変形しないものを発見できれば、それこそがコンセプト文の本質である」という話だと思います。

 

「答えを入れたから、答えがわかる」というのは禅問答のようで普通なら理解できない表現である。
しかし、回文を考えていて、


(???)何とかうんぬんに(???)

 

の(???)の部分を検討している時というのは、まさしく上記のような表現でしか表せないような状態にある。


何とかうんぬんに△□〇

 

という言葉を試しに後ろに当てはめてみて、


〇□△何とかうんぬんに△□〇

 

として、それが前からも後ろからも文章の意味が成立した!と感じられる時、それはまさしく「答えを入れたから、答えがわかる」という因果関係の逆立した状態にあたる。
前から読んでも後ろから読んでも「変形しないものを発見」する、とは回文が完成した時の検算のような作業とそっくり、いや回文の作成そのものではないだろうか。