回文春秋

回文と鑑賞

「彼だよ!」「死んだ嘘の相談士よ!」「誰かー!」

(かれだよしんだうそのそうだんしよだれか) 【解説】何と、その映像には死んだはずの嘘の相談士の姿が映っていた!「誰かー!」と悲鳴をあげても、三人の背後にはあの相談士が刃物を振り上げて……! 相談しがいのある人になる 1時間で相手を勇気づける方法…

「遭難すんな(嘘)!」

(そうなんすんなうそ) 【解説】するなと言われたところで、好んで遭難する者などいない。救出された生徒を「遭難すんな!」と叱りつける山岳部顧問の熱い言葉は、一見、厳しいようだが嘘も混じっている。「本当は、誰よりも顧問の先生が心配してくれていた…

回文日記集「卑怯者にも土耳古の酒」

「架空の人物による回文日記」シリーズが30作ほどたまったので、20作に絞ってまとめてみました。 目次はこういう感じです。 煮込んだ大人とお団子にして(少女) 謝っておかな……。(ミュージシャン) ちっと黙りんしゃいや!(修行僧) 好きなもの(大学生)…

よかちょろ

「何やのう……?」 「ガチに、また『よかちょろ』だろ?」 「予知かよ!」 「たまに違うのやんな!」 (なんやのうがちにまたよかちよろだろよちかよたまにちがうのやんな) 【解説】どんな演目をやるのか、噺家を待っている寄席の客のザワザワした様子。いつ…

貝割菜 むかし確かむ 生業か

(かいわりなむかしたしかむなりわいか) 【解説】以前にもあの人の生業を確かめたことがあったなあ。貝割菜は秋の季語で「芽が出たばかりの、貝割り形をした二葉を食べる野菜。摘まみ菜など。かいわり。かいわれ。(大辞林)」 スプラウト 種 【 大根 かい…

生まれた蜂の仔 のち晴れたまう

(うまれたはちのこのちはたれまう) 【解説】蜂の子が生まれたぞ。すると、雲間から光が射して晴れてきた。さぞや貴いお方の生まれ変わりなのであろう。 花九曜印 蜂の子花九曜煮 EO缶 #5 180g 出版社/メーカー: 原田商店 メディア: 食品&飲料 この商品を含…

「楽しく書く死の短歌!」

仮の嘘さ……。 「盛り上がる予感!」 「楽しく書く死の短歌!」 「夜が、蟻も誘うノリか?」 (かりのうそさもりあがるよかんたのしくかくしのたんかよるがありもさそうのりか) 【解説】コピーライターの回文日記である。「死の短歌」を楽しく書こうというイ…

囚人日記

過ぎ去る夜、 くたびれ。 手の傷が癒え、 臭い飯だし。 名作映画好きのテレビ抱く夜、 詐欺す。 (すぎさるよくたびれてのきずがいえくさいめしだしめいさくえいがずきのてれびたくよるさぎす) 【解説】いくつもの夜が過ぎ去り、くたびれた。手の傷は癒えた…

たちまち盥が漏れ出した私、誰もが苛立ちまちた……。

(たちまちたらいがもれだしたわたしだれもがいらたちまちた) 【解説】盥造りに一生懸命な私であるが、水漏れがひどく周囲の誰もが苛立ってしまう。「苛立ちまちた……。」と、たどたどしい言葉遣いから察するに、朝の連続テレビ小説の第一話のナレーションの…

マサイにお団子運んだお兄さま

(まさいにおだんこはこんだおにいさま) 【解説】マサイ族に日本のお団子を食べさせたいと考えて運んだ、私のお兄様……。いったい今はいずこへ……? hiruyo.hateblo.jp 「兄弟姉妹」というカテゴリーを追加。

幾何学が書き記してる旅の先

食いつつメモ書き(キザ) 伸びたる手、記し 幾何学が書き記してる旅の先 気が揉めつつ行く (くいつつめもがききさのびたるてしるしきかがくがかきしるしてるたびのさききがもめつついく) 【解説】食べながらも数式を書く手を止めずにいる数学者の回文日記…

「今年負けた奴、ところてん噛んでろ!」コトッ「矢だけ増しとこ!」

(ことしまけたやつところてんかんてろことつやたけましとこ) 【解説】弓道部の部長が「今年負けた奴、ところてん噛んでろ!」と個人戦での不甲斐なさに激怒している。ところが「コトッ」という音に先生の気配を感じ「矢の数だけ増しておこう!来年も一緒に…

イナゴ湧く地に「なか卯」かな(煮竹輪こない)

(いなこわくちになかうかなにちくわこない) 【解説】イナゴが湧くように大量発生する場所に「なか卯」が開店した。しかし、煮た竹輪を注文しても来ない、ひどい店だった。 いなごの日/クール・ミリオン: ナサニエル・ウエスト傑作選 (新潮文庫) 作者: ナサ…

紫蘇の実や サンバの晩さ 闇の阻止

(しそのみやさんばのばんさやみのそし) 【解説】闇討ちを阻止したのは、サンバカーニバルの夜のことだったぜ……。「紫蘇の実」は秋の季語で、香りがよく刺身のつまや漬け物にも使う。 闇の狩人〈上〉 (新潮文庫) 作者: 池波正太郎 出版社/メーカー: 新潮社 …

昨夜、ガス代出すが……ヤクザ。

(さくやがすだいだすがやくさ) 【解説】昨夜、あの人がとうとうガス代を払ってくれた。でも、ヤクザだった。 ヤクザになる理由 (新潮新書) 作者: 廣末登 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/07/14 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る

「何か出せ!」「わあい!ぬばたまの夜の股ば、縫い合わせたかんな!」 

(なんかたせわあいぬばたまのよのまたばぬいあわせたかんな) 【解説】強盗が来て、僕の母ちゃんを脅しました。でも「わあい!」と喜んでいました。股を縫い合わせて、大事なものはみんなそこへ入れてあるからです。 ぬばたまの夜、天の掃除器せまってくる …

秋の朝 ゆでめん愛でゆ さあノキア

(あきのあさゆでめんめでゆさあのきあ) 【解説】肌寒い秋の朝。ゆでめんが大好きな私は食べ終えると気分一新、さあ、ノキアの携帯で通話をしよう。 Nokia 105 (2015) 改良版 SIMフリー 格安海外携帯電話 並行輸入品 (Cyan Blue シアンブルー) 出版社/メー…

いかにして死すか?「寿司で死に会」

(いかにしてしすかすしてしにかい) 【解説】高級な寿司を死ぬほど食べて、その直後に安楽死するという「寿司で死に会」。会員数が急増しては急減を繰り返しており、少子高齢化に歯止めをかけ過ぎているため今や深刻な社会問題となっている。 すし 伝統の技…

「行かせな!」「では……」戸板康二が辞す、屋台と派手な世界

(いかせなではといたやすじがじすやたいとはでなせかい) 【解説】戸板康二は歌舞伎の批評や随筆で知られており、推理小説を書いた直木賞作家でもある。派手な世界の大物に誘われて屋台で飲んでいたが、早々に辞すことに……。「てめえ、親分に朝まで付きあっ…

スーダン童話「うどん出ーす!」

(すーだんどうわうどんだーす) 【解説】スーダンの童話「うどん出ーす!」は、スーダン料理店の店主と日本人観光客との心のふれあいを描いている。「ビズリーチ」のCMの女の子のように「うどん出ーす!」と言ってみよう。 南スーダンの空に届け 海外渡航10…

野人シリーズ

野人ツナ「早く、努力より毒矢、放つんじゃ!」 (やじんつなはやくどりよくよりどくやはなつんじや) 【解説】文明から離れて生きる野人ツナの教え。「努力してどうこうするよりも、毒矢を放ってケリをつけなさい」。 野人ナ「勇ましい、縞犀なんじゃ!」 …

よし買うぞ、暖炉用「贈与論」だ。増加しよ!

(よしかうぞだんろようぞうよろんだぞうかしよ) 【解説】文化人類学の名著「贈与論」をまた買おうと決心している。今度は暖炉の前で読むための「贈与論」である。余ったら贈与すればよいとしても、いったい何冊まで増加するつもりなのだろうか。 贈与論 (…

「草枕」アラクマ作

(くさまくらあらくまさく) 【解説】漫画「フクちゃん」に出てくるアラクマさんは「草枕」を書いた人であった。 夢十夜;草枕 (集英社文庫) 作者: 夏目漱石 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 1992/12/01 メディア: 文庫 クリック: 6回 この商品を含むブログ …

捨て子・釣りキチ三平、偏差値(キリッ)5です!

(すてごつりきちさんへいへんさちきりつごてす) 【解説】捨て子であった釣りキチ三平は、キリッとした表情で偏差値が5であると明かした。ありえない低さの偏差値ではあるが、態度が潔い。 釣りキチ三平 発売日: 2015/11/05 メディア: Amazonビデオ この商…

忍法帖買うよ、ちうポンに

(にんぽうちようかうよちうぽんに) 【解説】山田風太郎の忍法帖シリーズを買ってあげよう。ちうポンもきっと喜ぶだろうな。ちうポンとはおそらく「はあちゅう」の類のあだ名かHNか。 かげろう忍法帖 ――山田風太郎忍法帖短篇全集(1) (ちくま文庫) 作者…

「太田裕美だ!」「見ろ、襞!」「……おお!」

(おおたひろみだみろひたおお) 【解説】ときどき「何だこりゃ」としか言いようのない回文が出来てしまう。今回は解説をパスするので、皆さんの力で解読してみてください。 心が風邪をひいた日 アーティスト: 太田裕美 出版社/メーカー: Sony Music Direct …

言うならばピカソ・カピバラ、ナウい

(いうならばぴかそかぴばらなうい) 【解説】あえて言うならばだけどさ、ピカソとカピバラは今、ナウいんだよね。お前、そこんとこ分かってんの?80年代の広告代理店風に言ってみたい。 ピカソ 絵画額(8114) 「平和」 17945 出版社/メーカー: 太田アート メ…

ママ!確か、いた!池に飛び込む小人に携帯、貸したまま!

(ままたしかいたいけにとびこむこびとにけいたいかしたまま) 【解説】「ママはあなたを嘘つきに育てた覚えはありません!」ビシッ!と平手打ちをくらいそうな言い訳である。ここは素直に「携帯を失くした」あるいは「盗まれた」と言うべきところ。 ノーム …

風景画メモ

風景画メモ カニと波 港にカモメが行け うふ。 (ふうけいがめもかにとなみみなとにかもめがいけうふ) 【解説】風景画に何を描くべきか、アイディアのメモを書いた日本画家の日記である。自分の考えに自分で喜んで「うふ。」と書き加えている。女性画家であ…

9月のまとめ

今月からまた回文を作るようになったので、以前のように月に一度は現在の状況をメモしておくことにする。 とりあえず9月末までは、ほぼ一日一回以上の更新ペースが続いている。ストックが沢山あるので、10月半ばまで予約投稿しても余りが出るほどである。 …