回文春秋 / 季語と季節は何でしょう?

2015年の前半は回文、後半は俳句のブログだった跡地

方言

「貸すで、兎!」「さうですか……」

(かすでうさぎさうですか) 【大意】「貸してやるよ、兎を!」「そうですか……」 【解説】一方の男は兎を貸してやると持ちかけている。繁殖させて儲けようという計画であろうか。もう一方は何故か旧かなづかいでまったく乗り気でない様子。 ザ・ウサギ―最新…

「敵おるで!」磯野波平へ「皆、覗いてる!起きて!」

(てきおるていそのなみへいへみなのそいてるおきて) 【大意】「(周囲には)敵がおるで!」と誰かが叫び、味方の磯野波平へ「皆、覗いてる!起きて!」と言う。 【解説】磯野波平は戦争体験があるらしい。敵軍に包囲され切迫した空気の中、寝ていて起きな…

何か、アカン!渚で詐欺なんか、アカンな!

(なんかあかんなぎさでさぎなんかあかんな) 【大意】渚で詐欺をするのはいけない、やめよう。 【解説】詐欺の計画を実行する直前で、急にやめようと主張している。自然の美しさを前にして良心が咎めたのであろうか。 渚にて【新版】 人類最後の日 (創元SF…

闇で「鯛、焼けた!」「石が椎茸、焼いたでみゃ!」

(やみでたいやけたいしがしいたけやいたでみや) 【大意】闇の中で鯛が焼けた。石が椎茸を焼いた。 【解説】「~みゃ」は名古屋弁を思わせる語尾である。闇の中で焼けた石を使い、鯛や椎茸を焼いているらしい。 楽しい焚き火 火起こしのコツからカマド料理…

「大安やん!あ、痛」

(たいあんやんあいた) 【大意】「大安やん!」と大声で叫んだ者の頭にゴツン! 【解説】家の中で大きな声を出したため親に怒られたか、あるいは天罰であろう。

嫌、止しいな……、床の間のこと、内緒や……。

(やよしいなとこのまのことないしよや) 【大意】止してちょうだい、床の間の件は内緒でね。 【解説】止してくれと何かを牽制しながらも、床の間の件は内緒で通そうとする。男と女の微妙な駆け引きである。

酢橘、蜜柑、――江戸から。大らかド演歌道ダス!

(すだちみかんえどからおおらかどえんかみちだす) 【大意】酢橘と蜜柑が江戸から届いた。大らかにド演歌の道を進んでゆこう。 【解説】遠路はるばる江戸から届いた「酢橘」は「巣立ち」、「蜜柑」は「未完」の意味をかけている。演歌修行の旅の道中を、江…

「居たりな、……虹や」 おやつ監督、泣く。 「とんかつ屋おやじになりたい!」

(いたりなにじやおやつかんとくなくとんかつやおやじになりたい) 【大意】「ここに居なさい。虹が出ているのだから」という言葉に、おやつ監督が泣き「とんかつ屋おやじになりたい!」と叫んだ。 【解説】頑なだったおやつ監督の心が、雪解けのように解放…

余談なれど、お魚のお店の新鮮戦士の蝉男の中さ、オドレなんだよ。

(よだんなれどおさかなのおみせのしんせんせんしのせみおのなかさおどれなんだよ) 【大意】余談だが、お魚のお店の新鮮戦士「蝉男」の中に入るのはお前なんだよ。 【解説】「おどれ」は広島地方の方言で「お前。貴様。汝」の意。「まさか、自分であったと…

「どないするのん?」「どうにかや」――。”細雪 夢ささやかに 饂飩の留守居”など……

(どないするのんどうにかやささめゆきゆめささやかにうどんのるすいなど) 【大意】問いかける妻に応える夫。その台詞と重なるように「細雪 夢ささやかに 饂飩の留守居」というナレーションが入る。 【解説】うどんのチェーン店を一代で築き上げた男の半生…

畳店の子、わあわあ泣き「お、おいら、江戸の町、ヘチマのどえらい大きな泡、泡コ、飲んでみただ……」

(たたみてんのこわあわあなきおおいらえどのまちへちまのどえらいおおきなあわあわこのんてみたた) 【大意】畳店の子がわあわあ泣きながら「江戸の町でヘチマの大きな泡を飲んでみた」と報告している。 【解説】捕物帳の発端のような雰囲気が濃厚である。

予鈴に「金魚、はよ銀器に入れよ」

(よれいにきんぎよはよぎんきにいれよ) 【大意】予鈴が鳴ったため、金魚を元の銀器に入れよう。 【解説】関西の名門女学校の日常風景である。

食べたでキントン、「とんき」で食べた!

(たべたできんとん とんきでたべた) 【大意】お正月にキントンを食べたかと問われた男が、とんかつの名店「とんき」で食べたと自慢している。