回文春秋

創作回文と鑑賞のブログ

体言止め

遅滞なく何もかもに泣くな鼬

(ちたいなくなにもかもになくないたち) 【解説】感じやすく、何かを見るや否やすぐに泣く。そのような泣き虫の子供を鼬呼ばわりして嗜めている句。「鼬」は冬の季語。 働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」 作者: 川…

秋の朝 ゆでめん愛でゆ さあノキア

(あきのあさゆでめんめでゆさあのきあ) 【解説】肌寒い秋の朝。ゆでめんが大好きな私は食べ終えると気分一新、さあ、ノキアの携帯で通話をしよう。 Nokia 105 (2015) 改良版 SIMフリー 格安海外携帯電話 並行輸入品 (Cyan Blue シアンブルー) 出版社/メー…

夏、魔子の小松菜

(なつまこのこまつな) 【解説】夏、それは魔子が軽トラで小松菜を売りにやってくる季節である。妖しい女・魔子の小松菜を食べたこの町の住人たちは、次々と大変なことに……! スーパーレディ魔子 作者: 笠間しろう 出版社/メーカー: 太田出版 発売日: 2013/…

(……ん?)可哀相な建築家の書くチンケな嘘(……違和感)

(んかわいそうなけんちくかのかくちんけなうそいわかん) 【解説】偽装建築で疑われ、チンケな嘘を書かざるを得なくなった建築家の姿に、違和感をビビッと察知した。その一瞬の心の動きを活写した回文である。 耐震偽装―なぜ、誰も見抜けなかったのか 作者:…

水没都市――。案山子と壺、椅子

(すいぼつとしかかしとつぼいす) 【解説】水没した都市では、謎めいた案山子と壺と椅子だけが残されていた――。SF小説の一場面のようである。 都市と都市 (ハヤカワ文庫SF) 作者: チャイナ・ミエヴィル,日暮 雅通 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2011/1…

マヤのこの木は、きのこの山

(まやのこのきはきのこのやま) 【解説】マヤちゃんは、筆者が以前飼っていた猫の名前である。根元にマヤちゃんが埋められた木はきのこが山のように生えており、まさに「きのこの山」状態である。 明治 きのこの山 82g×10個 出版社/メーカー: 明治 メディア…

「チクるなう……」と「ううう……」と唸る口

(ちくるなうとうううとうなるくち) 【大意】「チクるなう……」「ううう……」と唸る口である。 【解説】この二通りの台詞ばかり言っている口があるとしたら、かなり気味が悪い。しかも「~なう」という言い方は、もうほとんど見かけない。 チクる! 作者: 松竹…

ウソ泣き・いびき・セクハラすら――!白石贔屓な僧

(うそなきいびきせくはらすらはくせきびいきなそう) 【大意】ウソ泣き、いびき、セクハラすら行う新井白石を贔屓し、庇護する僧がいた。 【解説】新井白石は江戸時代中期の旗本・政治家・学者。どこの世界にも権力者に贔屓される人物はいるものである。 新…

わざとらしい影武者怪しむ外科医・白戸沢!

(わざとらしいかげむしやあやしむげかいしらとざわ) 【大意】外科医の白戸沢は、わざとらしい影武者を怪しんでいる。 【解説】白戸沢先生の名推理が、今夜も冴え渡る!「わざとばれるように影武者を用意するとは……、これは罠かもしれません!」 外科医 (文…

「今度、右翼な」泣くよウドン粉

(こんどうよくななくようどんこ) 【大意】「今度、右翼な」と言われ、ウドン粉が泣く。 【解説】生まれ変わりの思想が背景にある作品。ウドン粉は来世のため一生懸命に生きてきたが、死後、神様から軽いノリでたった一言「今度、右翼な」と宣告されたので…

今朝の味 油菜並ぶ アジアの酒

(けさのあじあぶらなならぶあじあのさけ) 【大意】油菜を肴に、アジアの酒を飲んでいる今朝である。 【解説】朝からいきなり酒である。油菜は春の季語で、おそらく炒め物か、おひたしであろう。 酒のほそ道レシピ 四季の味 アジア編―酒と肴の歳時記 (ニチ…

「キットカット一つか?」と月

(きつとかつとひとつかとつき) 【大意】「キットカット一つか?」と不満げな月からの声。 【解説】お月様にチョコレートを供えたところ、月が不満を洩らした。

「死ぬまで丹下左膳、グンゼさ!」源太、デマ主

(しぬまでたんげさぜんぐんぜさげんたでまぬし) 【大意】「死ぬまで丹下左膳はグンゼ(のパンツを履いたまま)さ!」とデマを流した主は源太である。 【解説】源太という名前だけにデマの源流。グンゼのパンツは子供が履くものなので、中学生くらいになる…

今、審査!元ミス江戸前寿司の静江、まど枝(住友さん姉妹)

(いましんさもとみすえどまえずしのしずえまどえすみともさんしまい) 【大意】今、審査されているのは「元ミス江戸前寿司」として有名な住友さんの家の姉妹、静江とまど枝である。 【解説】住友さんは名家で金持ち、しかも美人姉妹なので、今回のコンテス…

永六輔が消す「黒い絵」

(えいろくすけがけすくろいえ) 【大意】永六輔が「黒い絵」を消した。 【解説】「黒い絵」はゴヤの有名な絵画連作。公共広告機構の「黒い絵」というCMもある。

脳力開発は威嚇より「UNO」

(のうりよくかいはつはいかくよりうの) 【大意】脳力を開発するには、威嚇するよりも「UNO」の方が適している。 【解説】ボケ防止や英才教育のため、脳の力を磨こうという風潮がある。 ウノ UNO カードゲーム(B7696) 出版社/メーカー: マテル メディア: お…

寝る日(強いて予定し昼寝)

(ねるひしいてよていしひるね) 【大意】寝る日と定めた日には、強いて予定して昼寝をする。 【解説】健康管理には睡眠が重要であり、無理にでも昼寝をする日を設け、断固として実行するべきである。

”消える宝” 求め、友ら語る益

(きえるたからもとめともらかたるえき) 【大意】消える宝を求めて、それが手に入った際の利益について友人らが語る。 【解説】宝探しの仲間に入れば、きっと得をする、ひと財産を築けるぞという誘いであろうか。

もと恐怖館 荷風よき友

(もときようふかんかふうよきとも) 【大意】もとは「恐怖館」と呼ばれた館に住んでおり、永井荷風の本をよき友としている。 【解説】洋館に暮らしている偏屈な男であろう。 摘録 断腸亭日乗〈上〉 (岩波文庫) 作者: 永井荷風,磯田光一 出版社/メーカー: 岩…

いかん、産婆は晩餐会!

(いかんさんばはばんさんかい) 【大意】産婆さんは晩餐会に出席中であり、来てもらえない。 【解説】いよいよ出産が迫っているという状況である。

店の名は 「しずく寿司 ~華の蝉~ 」

(みせのなはしずくずしはなのせみ) 【大意】「しずく寿司 ~華の蝉~ 」という店名である。 【解説】「しずく寿司」はともかく、副題めいた部分は蛇足であろう。

静かや――。鬼は外、お屠蘇は匂やか寿司

(しずかやおにはそとおとそはにおやかずし) 【大意】静かである――。鬼は外へ、そしてお屠蘇は匂やか寿司で。 【解説】「鬼は外」という節分の掛け声と、正月のお屠蘇が一緒になっているが「匂やか寿司」という店名らしき名称が最後に来ると、CMコピー風で…

馬鹿は銀次か?裏切り嫌うか、仁義墓場!

(ばかはぎんじかうらきりきらうかじんぎはかば) 【大意】馬鹿なのは銀次の方なのだろうか?仁義の失われたこの世界(仁義墓場)であっても、やはり裏切りは嫌われるのであろうか? 【解説】映画のポスターの煽り文句か、予告編風の名調子である。

「そうです、出ベソの曽辺です!」で嘘

(そうですでべそのそべですでうそ) 【大意】「そうです、出ベソの曽辺です!」という曽辺の発言は嘘だった。

全く突然「さあ、爆弾抱く婆さん、説得だ!」妻

(まつたくとつせんさあばくだんだくばあさんせつとくたつま) 【大意】全く突然、妻が「さあ、爆弾抱く婆さん、説得だ!」と叫んだ。 【解説】おそらく「相棒」を見た夜の寝言であろう。

ついこの前まではデマ 絵馬のこいつ

(ついこのまえまではでま えまのこいつ) 【大意】「人間が絵馬になる筈がない」と思われ、ついこの前まではデマだと言われていたこいつだが、今では本当に絵馬になっているんだぜ。

15年もよろしくしろよ 門根剛次

(じうごねんもよろしくしろよもんねごうじ) 【大意】知らない人から「2015年もよろしくしろよ 門根剛次」と書いた年賀状が届いた。

思いつかん!トルストイが意図する「トンカツ芋男」

(おもいつかんとるすといがいとするとんかついもお) 【大意】トルストイが「トンカツ芋男」という作品を構想する意図など、とても思いつかない。

紅白聴く、這う子

(こうはくきくはうこ) 【大意】やっと這うようになった赤ん坊が、じっと紅白歌合戦の歌声を聴いている。

児童館でおでん買うドジ

(じどうかんでおでんかうどじ) 【大意】児童館でおでんを買うとはドジである。 【解説】コンビニのおでんの方が安くて経済的である。