創作回文春秋

創作回文と鑑賞のブログ

どくいりきけんたべたらしぬで

で、ぬしら。 ……食べたんけ? ――霧、行く。 どくいりきけんたべたらしぬで (でぬしらたべたんけきりいくどくいりきけんたべたらしぬで) 【解説】「グリコ・森永事件」を捜査した刑事の回文日記である。「どくいりきけんたべたらしぬで」を逆に読むことで浮…

瓦解、余震ぐらぐら。

済ましたい……。 瓦解、 余震ぐらぐら。 軍師よ、 如何いたします? (すましたいがかいよしんぐらぐらぐんしよいかがいたします) 【解説】大地震による被災地の市長の回文日記。細々とした仕事を一刻も早く済ましたいと考えるが、いつまでも余震が続き、建…

賽銭箱たたいた蛸、晩成さ

(さいせんばこたたいたたこばんせいさ) 【大意】賽銭箱を八本の足でペチペチと叩いて喜んでいた蛸の子は、神主さんに怒られたものの「ああいう子はなかなか器が大きい……きっと晩成するだろう」と将来を見込まれている。 滝田商店ブランド 箱型賽銭箱 栓製 …

ちっと黙りんしゃいや!

濡れ師か! ちっと黙りんしゃいや! 真理、まだどっちか知れぬ! (ぬれしかちつとだまりんしやいやしんりまだとつちかしれぬ) 【解説】修行中の仏教僧の回文日記。いきなり「濡れ師か!」と怒っているが「濡れ師」が何のことだか誰にもわからない。周囲で…

奇抜な開き方しはるなあ……。

奇抜な開き方しはるなあ……。 アナルはしたか? 嫌ひな唾。 (きばつなひらきかたしはるなああなるはしたかきらひなつばき) 【解説】SM嬢の回文日記。解説は書きにくいので、ご想像にお任せします。 MyMei アナルプラグ 尻オナニー 調教 自慰 肛門マッサージ…

留学生日記

再度、秘密の品(花)。 嘘さ。 なめらかで、からめなさそうな話の罪。 酷いさ。 (さいどひみつのしなはなうそさなめらかでからめなさそうなはなしのつみひどいさ) 【解説】日本語を学ぶために来日した語学留学生の回文日記さ。再度、秘密の品だという花を…

夜の底に待つわが小川 妻にこそ乗るよ

(よるのそこにまつわがおがわつまにこそのるよ) 【解説】小川が妻に乗るのか、それとも妻を小川に喩えているのか。 青い夜の底 小池真理子 怪奇幻想傑作選2 (角川ホラー文庫) 作者: 小池真理子 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング) 発…

「細工とは……」象牙拾いの色ヒゲ、嘘は得意さ

(さいくとはそうげひろいのいろひげうそはとくいさ) 【大意】象牙を拾っては象牙細工にして売る「色ヒゲ」という怪しい人物。いつもヒゲを染めており、嘘が得意である。今日もまた平然と「細工とは……」と嘘の持論を語っている。 ジェイン・オースティン―象…

明太子の濃いタンメンシリーズ

完全明太子の濃いタンメンせんか! (かんせんめんたいこのこいたんめんせんか) 【解説】「この店のタンメンは、今ひとつだな……」評論家に挑発されて、初代店主の怒りが爆発した!二代目にあの「完全明太子の濃いタンメン」を作るよう命じたのだ! 伊勢丹明…

遭難で、立てない。

ふ、ふたりへ。 遭難で、立てない。 撫でた、手。 ……ん? ……な? ……うそ! ヘリだ! ふふ。 (ふふたりへそうなんてたてないなてたてんなうそへりたふふ) 【解説】遭難者の残した回文日記。「ふたり」というのは妻子のことであろうか。冬山で遭難したため、…

魂ないし……。

血にイライラ。 釣り、落とす。 魂ないし……。 また素通り。 辛い来日。 (ちにいらいらつりおとすたましいないしまたすとおりつらいらいにち) 【解説】来日した吸血鬼が残した回文日記である。血を見るとイライラするし、お釣りを手で受けようとすれば落と…

今はもう秋

そなた待つ 今はもう秋 逢うも浜 いつ、また……(謎) (そなたまついまはもうあきあうもはまいつまたなそ) 【解説】そなたを待っている今は、もう秋である。逢うにしても浜辺で人の目をしのんでのこと。次はいつ、また逢えるのだろうか。恋しい人を想う気持…

「九段かよ……」スケバン委員は消す予感抱く

(くだんかよすけはんいいんはけすよかんだく) 【解説】敵は何と、剣道九段の猛者であった。スケバン委員は、ひそかに “ 消す ” しかないと予感を抱いた。 Patymo スケバン ロングセーラー 白 出版社/メーカー: ユニエンタープライズ メディア: この商品を…

南無三蝿魔王「お前、ハンサムな~!」

(なむさんはえまおうおまえはんさむな) 【解説】あまりにもハンサムなので、感心されてしまった。ちなみに「蝿魔王」シリーズは、デーモン小暮の声を当てて読むことを推奨したい。 ハンサムボーイ アーティスト: 井上陽水 出版社/メーカー: フォーライフ …

ダーメ!梅の酒さ呑め!うめーだ!

(だーめうめのさけさのめうめーだ) 【解説】田舎の店で「とりあえずビールください」と注文すると、地元の梅酒を呑め!と強く勧められた。あき竹城の声で読んでみたい。 山元酒造 にごり梅酒 梅太夫 1800ml 出版社/メーカー: 山元酒造 メディア: 食品&飲料…

たけしは弾が飛び出る手品してるで。人がまた弾けた。

(たけしはたまがとひてるてしなしてるてひとがまたはしけた) 【解説】コノヤロー!誰かが関西弁で北野武監督「アウトレイジ 最終章」の感想を言ってるらしいぞ、バカヤロー! outrage-movie.jp

卑怯者にも土耳古の酒

卑怯者にも土耳古の酒は今朝残る。 共に飲もう、よき日。 (ひきようものにもとるこのさけはけさのこるともにのもうよきひ) 【解説】昨夜は浴びるようにたくさんの酒を飲んだなあ。俺のような卑怯者にすら、今朝はまだ酒が残っている。さあ、また共に飲もう…

煮込んだ大人とお団子に

食べたで。 死。 煮込んだ大人とお団子にして食べた。 (たへたてしにこんだおとなとおだんこにしてたへた) 【解説】四国の山奥の村で、大人たちが忽然と姿を消した。謎を解く鍵となる幼女が記した日記には、不自然な作為の痕跡が……? 人情派刑事・山さんこ…

立つかな?ガイコツ蝿魔王「お前は、初恋がなかった……」

(たつかながいこつはえまおうおまえはつこいがなかつた) 【解説】立てるかどうかも怪しい、ヨロヨロのガイコツ蝿魔王にポロッとこんなことを言われたら、落ち込んでしまう。 ――青春の日々に大切な何かを忘れてきた――、そんな気がして……。 ガイコツ書店員 …

イラッ!栃木、ちと辛い!

(いらつとちぎちとつらい) 【鑑賞】栃木県の周辺の県が、一斉にこういうポスターを作って貼ったらちょっと怖い。 まっぷる 栃木 宇都宮・日光・那須'18 (まっぷるマガジン) 作者: 昭文社旅行ガイドブック編集部 出版社/メーカー: 昭文社 発売日: 2017/06/1…

泣け、坊っちゃんや!

「詰めろです」「……くそ!」「悔しい?泣け、坊っちゃんや!ちっぽけな意志・約束、捨てろ!滅!」 (つめろてすくそくやしいなけほつちやんやちつほけないしやくそくすてろめつ) 【鑑賞】将棋が強いことを鼻にかけていた坊っちゃんは、師との二枚落ち対局…

お辰「仮名書きの『き』がなかったお」

(おたつかながきのきがなかつたお) 【解説】名前に似合わず、甘えん坊で舌足らずな喋り方のお辰が言うには、「仮名書き」の送り仮名の「き」が省略されて「仮名書」になっていたという。 「仮名書き法華経」研究序説 作者: 野沢勝夫 出版社/メーカー: 勉誠…

いい日陰

いい日陰にまどろみつつ――。 「見ろ!土間に毛が!!」 「ヒイイ!」 (いいひかけにまどろみつつみろどまにけかひいい) 【解説】古民家を改修した宿で憩う若夫婦。いい日陰で妻がウトウトしていると、夫が叫ぶ!「見ろ!土間に毛が!」――それは、忌まわし…

「HEY!カツオブシ!」武士がしぶしぶお使いへ……。

(へいかつおぶしぶしがしぶしぶおつかいへ) 【解説】海外からの賓客が「HEY!カツオブシ!」と叫んでいる。人の手が足りないので、武士がしぶしぶ鰹節を買うためにおつかいへ出た。 にんべん 本枯鰹節(背節) 出版社/メーカー: にんべん メディア: 食品&飲…

連作回文集「さそり狩りソサエティ」

連作回文集「さそり狩りソサエティ」をまとめました。 11のテーマ別のアホらしい連作回文集です。 ナンセンスな回文が多いので「解説」「解釈」などをつけています。 kakuyomu.jp 初めての方にとっては新鮮で、昔からの読者の方には懐かしい……。 素晴らしい…

いったん留守に

昼いて、いったん留守に。 「竹輪だわ……」 「口にするんだ……」 ついている日。 (ひるいていつたんるすにちくわだわくちにするんたついているひ) 【解説】女優の不倫の証拠とされた回文日記である。一応、昼は自宅にいたが、その後はいったん留守にして男と…

「感動行き」……牛丼か!?

(かんどうゆききゆうどんか) 【解説】おや?……メニューには「感動行き」という名の食べ物があるようだが……? ……これが、牛丼の名前だったとは!食べる前から感動してしまうよ! 吉野家 冷凍 牛丼の具 30食セット 出版社/メーカー: 吉野家シリーズ メディア…

「ん、最初はグー!」「グーは吉井さん!」

(んさいしよはぐーぐはよしいさん) 【解説】じゃんけん大会で、主催者が緊張気味に「ん、最初はグー!」とグーを出したところ、意外にも参加者が声をそろえて「グーは吉井さん!」と叫んだ。ドッキリ企画のような空気感がたくみに表現されている。 失われ…

うたかた

しかと思う、恋しい。 化けた方……海。 うたかた、気配し。 憩うも、おどかし! (しかとおもうこいしいはけたかたうみうたかたけはいしいこうもおとかし) 【解説】恋する乙女の恋愛回文日記である。 恋しく思うあの方は、海で溺れて化けて出た。海の泡を眺…

血、出したアンポンタン笑みと透かすと見えんタンポン、あたしたち。

(ちたしたあんぽんたんえみとすかすとみえんたんぽんあたしたち) 【解説】「三十分も考えて、一行しか書けなかった」という女子高生が宿題で書いた回文日記。 女子高生の生態図鑑 (中経☆コミックス) 作者: しまぷ 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版 発…